【生酛と山廃】一部マニア向けのお話
日本酒の造り方はいくつかありますが
現在出回っている日本酒の
9割は速醸酛と呼ばれるものです
残り1割のうちの9割
全体の9%ほどの割合で
山廃(やまはい)という作り方をしています
残りの1%が
伝統的な生酛(きもと)という造り方です
(他にもたくさんありますが省略)
先日のSAKE検定では
詳しい話は出てこなかったのですが
テイスティング懇親会で
造りの話におよんだので
(ラベルにはよく書いてありますからねー)
口頭の説明よりも
文章のほうがわかりやすいかも・・・
なので
「魔術師の手紙」コーナーに
生酛とは何か
山廃とは何か
速醸とは何か
について
カンタンにお話ししようと思います
(公式の難しい話ではないので
間違えてたらすみません)
元々
日本酒の作り方は
口かみ酒から生まれたのですが
(くちゃくちゃしてね)
時代が進み
江戸時代になると
寒い季節に作ることが
一般的になりました
(寒造り)
そして口かみではなく
蒸したお米を
木桶に入れてすり潰すようになりました
(もっと前の時代からだけど)
空気中に漂う
麹菌・酵母菌をつかまえ
発酵→培養します
このとき
硝酸還元菌と乳酸菌が培養されます
硝酸還元菌は
雑菌(食中毒菌とか)を死滅してくれます
(健全な発酵になります)
そして
硝酸還元菌に耐性をもつ乳酸菌は
硝酸還元菌を駆逐し
乳酸菌だけ生き残ります
(ミラクルだと思う)
ちなみに
乳酸菌は雑菌を
駆逐することはないんです
(ややこしいけど)
ところが乳酸菌も
多くなりすぎると
自ら死んでしまいます
(かわいそうに)
(でも多かったら酸っぱいよ)
こうして日本酒が完成します
すごいメカニズムですよね!
そして
麹菌・酵母菌が健全に培養された
この酛(もと)に
お水、蒸したお米を入れることで
さらに発酵され日本酒は作られます
(並行複発酵と呼びます)
この方法は(多少の違いがありますが)
現代も同じです
ところが
この伝統的な生酛造り
現代では1%を占めるに過ぎません
なぜならば
寒い季節に蒸したお米を
木桶に入れてすり潰す のが
(実は2、3時間おきに1日中繰り返すの)
「かなりの重労働」なのです
時代の進歩で
菌の活動とかが判明して
重労働を解決したのが
硝酸カリウムの添加 でした
米をすり潰すことなく
麹菌がついた蒸し米とともに
水の中に入れて
硝酸カリウムも添加して
乳酸菌が培養されるのを待ちます
ちなみに
米をすり潰す作業を
酛擦り(山卸し)といいます
こうして造られた日本酒を
山卸しをしない
↓
山卸し廃止酛
↓
山廃 と呼びます
(1909年誕生)
ところが
そのわずか1年後(1910年)に
乳酸菌も添加しちゃえばいいじゃね!?
ということで
速醸酛が誕生しました
じゃあ全部速醸酛で作ればいいじゃん!?
とはいきません
生酛には生酛の良さ
山廃には山廃の良さ
速醸には速醸の良さ があります
もちろん
速醸酛が一番失敗が少なく
速く造ることが可能なので
全体の9割を占めています
では
そこまでして造る生酛や山廃の良さは・・・
力強い味になる というポイントに尽きます
(手間をかけた…というのもブランディングかな)
自然の力を使って
時間をかけて培養していく
生酛や山廃は
その後の発酵力がとても強く
エネルギッシュなのです
そしてそれは
そのまま味になります
現在でも根強いファンが多い
生酛と山廃
ぜひ飲んでみてください
でも飲むときは
(生酛・山廃と速醸)
飲み比べたほうが
よーーーーくわかりますよ
(米の品種とかも揃えられるといいですね)
それが
日本酒懇親会の趣旨でした
またの機会にご参加ください
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